経営学のゲーム理論でも実務に少しは応用できるのでは?

私は大学で経営学部に属していたので、机上ながらも経営については多少学び、ビジネス法学科だったので、六法全書にも触れていました。
授業の中でいくつか印象に残ったことはあるのですが、その一つがゲーム理論を用いて経営を考えるということです。

突然ですが、以下の例を考えてみてください。

二人の人間、あなたとSさんがいます。
二人の目の前には100万円があります。
あなたは、自分がいくら受取りSさんにいくら渡すか提案する権利があります。
Sさんは、あなたの提案を承諾するか拒否する権利があります。
Sさんが承諾した場合は、あなたが提案した金額をそれぞれ受け取れます。
Sさんが拒否した場合は、お互い1円ももらえません。
さてあなたは自分がいくら受け取ると提案すべきでしょうか?





正解は99万9999円です。
Sさんは拒否した場合、1円も受け取ることが出来ません。
承諾した場合、0円になる提案以外は1円以上受け取ることが出来るので、
拒否した場合と比較して必ずプラスになります。
つまりSさんは0円以外になる提案は必ず承諾します。
その条件下であなたが最もプラスになる提案はいくらか、
というのが答えになります。

とまあ理論上という話をしましたが、これを現実にやるかという話です。
Sさんが一回も会ったことがなくこれからも会うことがない人ならやるかもしれません。
でもこれが親しい友人だったらどうか、
そうでなくても今後も付き合いがありそうな人だったらどうか、
さすがにここまで極端な提案をするかといったらしないのではないでしょうか。

今回はお互いの感情を無視していますが、
Sさんが相手にそんな持っていかれるくらいなら、
共倒れを狙って拒否するかもしれません。

またこの提案は一回限りするということになっていますが、
これが複数回にわたり提案側を交代しながらするとなったらどうするか、などなど条件がいろいろ付随する形式で考えてみると面白いです。


ここまでゲーム上の話をいろいろと書いてきましたが、
実際のビジネスの場合でもこういうことが起こります。

協業した場合の利益の分け方どうするか、
目に見える利益だったらわかりやすいですが、実はSさんからは総額がいくらになっているか見えないというような場面だって実際あるでしょう。
今回の総額は100万円にしていますが、これが人脈など価値が人によって違うもので、
あなたからは150万円の価値だが、Sさんからは50万円の価値しかない場合は、
提案の仕方が変わってくると思います。

このゲームやってみると意外に実際の現場での動きや考え方がわかるかもしれません。
してみた方がいれば是非ご感想聞かせてください。


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