他人に言うだけで達成できる目標なんてない

目標達成の手法の一つとして、「目標を他人に言ったほうがいいよ」というのがあります。
人に宣言することによって、言ったからにはやらなければならない、できなければ恥ずかしいという状態にして、
奮起するというものです。

たしかに一理あります。
言ったたからには実行しなければ、口だけは達者なんだけどね。と言われるようになってしまいます。
自分にプレッシャーをかけるという意味では素晴らしい取り組みです。
ビッグマウスというのが一時期流行りましたが、これも一種だと思います。
成し遂げたいことを他人に言って、目標達成する、格好いいですよね。

でも私はこの方法にかなり懐疑的です。
人に言うだけで目標達成するなら、みんな目標達成している気がするし、
私個人でいうなら、この方法で達成したことがかなり少ないんですよね。
私がやり方下手なだけなのでしょうけど。

なぜうまくいかないか考えてみると、なんのことはないことに気づきました。
自分が全然本気でもないからである、という単純な事実です。

どういうことか。
資格試験のときの話をしようと思います。
社会人になってから、国家や民間問わず、いくつか取得を目指し
合格したものもあるし、逃げ出したものもあります。
その中で合格したものはだれかに言っていたかというと、そんなに言っていなかったと記憶しているし、
逆に合格しなかったものは、言っていたものもあります。
計画の立て方や進捗の把握の仕方も違いはなかったと思います。

そんな中での違いは自分と約束したか否かだったと思っています。

会社に取り敢えず申告したとか、上司に見栄えのいい目標言ってみた、ではなく、
この目標をどうにかして達成したいから、自分に協力をお願いする、
こんな状況に自分をもっていけるかではないかと。
こうなると試行錯誤そのものが楽しいので、いつの間にか合格の波に乗っている。
見栄を張って言ってしまうと、試行錯誤が苦しいので、フェードアウトしてしまう。
見栄をエネルギーに出来る人もいますが...。

試行錯誤が楽しい=できないことを楽しめる状態は、
将来の自分へ、私はそこにたどり着くよと宣言し、
今の自分へ、たどり着くために協力してねと約束することでなるけれど、
人に言うことでその状態になることは、難しいのではないかと思っています。

普段から口にすることで、協力者を得やすくなるというのはあると思います。
「そういえば昔あんなこと言ってたけど、今ならその関係者の人とつながりできたから紹介してあげよう」
というような感じで、目標に向かってより加速することだって、
ときにはあるかもしれません。

そういった意味で言えば他人に言っておくということ自体は賛成です。
ただそれはちゃんと自分と約束することとセットです。

形をまずマネしてみるいいと思うのですが、自分への宣言がおろそかになっていないかということです。
この宣言が抜けていると、責任を持てないのでやらない。
やらない人というレッテルを貼られてしまうと、周りの協力もなくなる、
となってしまっては、本来達成できるものもできなくなってしまいます。

目標達成するためには自分に宣言し約束する。
他人に宣言するということは、
「目標達成するため」ではなく、「協力者が現れる確率を増やすため」ではないかと
私は考えるわけですが、いかがでしょうか?


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