SNS炎上の火種が増えたのではなく煙が見えやすくなっただけでは?

この前の大戸屋のバイトテロを始めとして、不適切な行為を撮影した動画をSNS上に上げて炎上するというニュースを見かけることがあります。
Twitterに上がればバカッターなんて名称で呼ばれていたりしますね。

何であんなことするんだろう?みたいな話で、確かに教育の問題云々というのはあるのかもしれませんが、誰かが言っていたけれど、そんなに大騒ぎするほどのことだろうかと思わなくもない。
(参考:むしろ「バカッター」が少ないことに驚く

参考としたリンク先の内容は全て同意というわけではないけれど、タイトル名であるように、個人的にもバカッターは少ない気がしている。
いや、少ないというと書きたいことと異なる。
バカッターというより、大本の不適切な行為の数自体は変わっていないのではないかと私なんかは思う。
ただそれが世間の目に触れやすくなったというだけの話なのではないだろうか?

動画が炎上するには、
1.動画が容易に撮影できること
2.動画が容易にアップできること
3.動画が大衆の目に触れる場所に置けること
これらの条件を満たす必要がある。


  1.動画が容易に撮影できること

ひと昔前は、動画を撮影しようと思えば、重たいカメラをわざわざ持っていく必要があった。
それらのカメラも小型化が進んだとはいえ、日常的に持ち歩いているという人は少ないだろう。
翻って、今や携帯電話を持っていれば、ボタン一つで撮影することだってできるようになった。
(初めてフューチャーホンにカメラ機能が付いただけでも話題になったのを覚えている)
動画を撮影するための機材を持ち歩いているということを一切意識することなく、常時持ち歩いているような状況である。
撮影の際に難しい設定も全く必要がない。

何か行動しようとするときに、撮影しようとするハードルがものすごく下がっているというのは事実である。

  2.動画が容易にアップできること

基本的に動画データというのは容量が大きい。
画像×音声データになるので、容量は自然と大きくなる。
今やYoutubeやTikTokが台頭してきて動画をアップするのは当たり前になったけれど、動画を上げることがここまで出来るようになったのは、意外に最近だったりする。

私が小学生のときなんかは画像ファイルすら扱うのも慎重だった記憶がある。
回線がその容量に耐えられるようになったのは技術の進歩ではあるけれど、こういう炎上騒ぎが起きやすくなったのは皮肉ともいえる。

  3.動画が大衆の目に触れる場所に置けること

SNSのように不特定多数の人がいついかなる場所からも集まるというのも、ここ最近出来るようになったことである。
日本の村社会に限らずネットがなかった時代においては、知らない人があれだけ集まるというのは基本的に起こりえないことでもある。
仮に集まることがあっても、そこで意見があれこれ飛び交うというのはかなり稀だったであろう。

でも今やネットがインフラとして当たり前になり、SNSがあれだけ普及してしまうと、本来身内だけのバカ騒ぎで終わっていたはずのものが、その一部分だけを切り取られ拡散してしまうようになってしまいました。
シェアやリツイートに代表されるような共有機能もその流れに拍車をかけているでしょう。


上に書いたようなことは基本的に喜ばなければならない。
動画が簡単に取れるようになったこと、簡単にアップできるようになったことは技術の進歩だし、
大衆の目に触れるようになったことで、今までだったら絶対に知ることができないようなことまで知ることができるようになった、
それは知識ももちろんだし、知恵もである。
どんなツールも正しく使えば善、悪く使えば悪というだけの話でしかありません。

そして冒頭に書いたようにそんなに大騒ぎするような話でもないと私は思います。
もちろんバカをした人に指導することは必要だと思うけれど、それは当事者間で済ませればいい話であって、多少第三者が絡むことがあっても、見ず知らずの人間が関わるものでもないと思います。

きちんと関係者間で解決できるものは解決することと、
そもそもとしてモラルに基づいて行動していきましょう。

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