寄付はモノを送るよりお金を送ったほうが救われる人が多いという経験

ここ1年で本の寄付を何回か行いました。
本の寄付とはいうものの、現物での寄付(寄贈)もあれば
市への寄付で図書館などの公立施設に使ってくださいとお金を納めたこともあります。

その中で試行錯誤の上、気づいたことや感じたことをまとめてみようと思います。

まず言いたいことは、誤解を生むかもしれませんが、
モノを送るよりお金送るったほうが圧倒的に良いということです。
モノを買ってから送ろうとか思うなら、そのままお金を送ったほうが良いです。
経験上、そう感じます。

皆さんも考えてみてください。
全く興味ないもの(もしくは嫌いなもの)で、5千円相当だよってもらうより、
千円の現金もらって自分で好きなもの買ったほうが嬉しくないでしょうか?
これはそういう話と同じだと私は思ってます。


図書館からすれば、読まれるかどうかわからない本を何冊も引き取るより、
今流行りの本を1冊でも買うか、図書館の修繕やイベントに充てた方が、
よっぽど図書館の発展につながります。
少し話は変わりますが、あるFP(ファイナンシャルプランナー)の方から聞いた話で、
災害に遭われた方が「お金があれば引っ越しも出来る、好きなものも買える。でもモノをもらっても出来ることが限られる」という話を聞いたことがあります。
災害時に食料とかも送られているのを見ることがありますが、食料系はどうしても保管期限があります。
一方お金は(多少価値の変動はあれど)いつまで持っていようが大丈夫です。

またモノは使える使えない、言い換えれば受けとる受け取らないの判断が必要です。
さっきの保管期限の問題も然り、保管場所の問題が出ます。
災害時に寄付の受け取りを拒否したら批判が殺到するなどのニュースを聞きますが、批判している暇あったら金送れという話でしかありません。
本当に送り先のことを思うのであれば、批判メッセージ一つ送る前に1円でもいいから送れというだけです。


寄付するときはどの団体に寄付すればいいか、のような話になりがちです。
あの団体は信用できないとか詐欺ではないかなんて話はどこでも聞きます。
ただ寄付先だけを見て、寄付するものを見ないでは片手落ちです。
誰に何を届けたいか、という2軸で考えるようにしましょう。


私は大学時代、公立の図書館に通い詰めていました。
かなりお世話になったので、何か力になれることないかなといろいろと考えています。
また本を読むということ自体にも思い入れがあるので、そこも何か貢献できればと行動しています。
だからこそ、本を寄贈することが正解でないことを受け入れて、本当に役立つものが何かを考えないといけません。

一応言っておきますが、本などの現物を寄贈するのが悪いと言っているわけではありません。
送り先のことを一度立ち止まって考えてみてほしいと言っています。
本を読む人を増やしたいと言って、本を送れば解決かどうかということを一考してほしい。
それでも本などの現物がいいということになれば、問題ありません。
目的に応じた手段をきちんと選んでいけるように、寄付一つとっても考える必要があるということです。

あなたは何を実現するために、誰に何を送るか決めますか?
次世代の人の助けになりたい、今を生きる子供の助けになりたい、
そんな目的を持つ人は私よりはるかに立派な人でしょう。
だからこそ、忘れないでほしいのは、”誰”も”何”も手段でしかないということ、
その先の実現したいもののために考えることをやめないようにしましょう。


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