手形と借入と資金調達

昨日、ある方が書いたものを見ていた時に、「会社は借金ではつぶれない。支払手形のみが会社をつぶす危険のある唯一の資金調達法である。」という言葉が目に入りました。

ちょっと考えてみることにする。

「支払手形は借金と違い利息がないことがメリット」だがこれは間違いであるとも書いてあった。(買い入れ価格に上乗せされてしまうからというのが理由らしい)
これを真と仮定すると、確かに支払手形のメリットは薄くなると思います。
(このご時世に手形の使用がどこまであるかとも思いますが)

支払手形が借金と比べてリスクだと思うのは2点あると個人的には考えました。

一つが「待ったが出来ないこと」、
もう一つは「誰から請求されるかわからないこと」です。


「待ったが出来ないこと」
手形は期日までにお金を支払うことを約束しているものですが、この約束を果たせなかった場合、銀行取引が停止されます。
銀行を使ってお金を動かすことができないため、事実上の倒産とも言われるものです。
借入も基本的には待ったなしですが、リスケや借り換えなどいくつか手段を講じることは出来ます。


「誰から請求されるかわからないこと」
上の待ったなしにも関わってきますが、手形は誰から請求されるかわからないという性質があります。
手形は流動性を確保するというのが前提なので、受け取った側は誰に渡しても問題ないということになっています。
請求日が来た段階でその手形は誰が持っているか把握できません。(本来的には把握する必要もない)
支払待ってくださいと言おうと思っても、交渉の余地すらありません。
借入だと貸し手が勝手に変わることはありませんが、手形はそうではないということは忘れてはいけません。


どんなものでもメリットとデメリットがあり、どのカードが切れるかは状況次第というところでもあります。
全てを知ってから決断するということが出来ることはほとんどありませんが、可能な限り状況を見た上で判断できるといいですね。

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