目立っていないのは成果を出しているから

システム開発だけのことなのかもしれないけれど、プロジェクトのメンバーが優秀であると意外に目立たず静かだったりする。

例えばこんな感じである。
昔訪れた、web系の開発を行ってる会社の話だ。
その会社は「プロジェクトマネジャーの表彰制度」を持っていた。半期ごとに最も頑張ったプロジェクトマネジャーを表彰する、といった内容だった。
そして、その賞の多くは「難局を見事乗り切ったプロジェクトマネジャー」や「炎上したプロジェクトを見事に治めたプロジェクトマネジャー」などに与えられた。
私は「なるほど、頑張った人が報われる仕組みなのですね」と何気なくコメントしたのだが、その会社のマネジャーの一人は私を軽蔑したように言った。
「いやいや、あの表彰制度は全く機能してないですよ。」
私は驚いた。
「なぜですか?」
「あたりまえじゃないですか。ホントに腕の良いマネジャーは、そもそも難局など迎えないですし、炎上もさせません。淡々と何事も無く、頑張らず、ゆるやかにプロジェクトを成功させます。よって、目立つことはありません。
現場の人は誰もが、本当に優れたマネジャーは誰だかを知っています。それは表彰された彼ではありません。」
特にシステムというのはその導入自体が目的ではなく、導入によってどう成果を上げられるかが大事なので、システムそれ自体が目立つというものでない性質のものもあります。
それを考えると目立っているから評価する、目立っていないから評価しないというのは的外れになりがちかもしれないということを押さえておかないといけません。

だからシステムの開発の評価というのは難しいことが多いですし、私自身体感することもあります。

もちろんメンバーの方が評価されたいと思うならアピールする必要はあります。
その行動を怠ったまま、評価されませんなんて愚痴をこぼしているのはダメだと思います。

でも周りの人、私にだって出来ることはあるはずです。
成果を出している人を見つけ共創していきたい。
それはきっと楽しいことだと思います。
お互いの本当に良いところを活かしあえると思うからです。

目立たない人は成果を出していないから目立たないのではなく、成果を出しているから目立っていないのかもしれない。
そういう視点も大切だと、そんな風に思う今日この頃です。

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